年末調整で保険料控除証明書にマイナスで書かれていた場合

保険料控除証明書のマイナス

保険料の控除証明書には、その契約にかかる1年間の保険料から割戻金等を控除した金額が記載されています。

基本的には、割戻金等が支払った保険料を上回ることはほとんどありませんが、年の中途で解約するなどして、割戻金等が保険料を上回ることがあります。割戻金等が保険料を上回ると、保険料の控除証明書には「マイナス」の金額の証明が記載されてきます。

さて、このマイナスの金額はどのように処理をすれば良いのでしょうか?

無視して良いのでしょうか?

処理の方法

無視して良い場合と、無視してはダメな場合とがあります。

処理の方法は、
マイナス額の証明書がある場合で、
マイナス額の証明書と同じ区分の別の保険料控除の証明がある場合は、保険会社が別でもマイナス分を差し引いた(通算した)金額を記入することとなります。

同じ区分というのは、マイナス額の証明書が新制度の保険のものなら別の保険も新制度のもの、マイナス額の証明書が旧制度の保険のものなら別の保険も旧制度のものということです。
マイナス額の証明書と同じ区分に支払った保険料がない場合は、マイナス額の証明書は無視します。

例1 同一区分の場合

旧一般生命保険をA社とB社で契約しています。
A社の保険料控除証明額: -2万円
B社の保険料控除証明額: 4万円
旧一般生命保険料控除証明額:=-2万円 + 4万円 = 2万円

例2 区分が異なる場合

旧一般生命保険をA社で契約、新一般生命保険をC社で契約

A社の保険料控除証明額: -2万円
C社の保険料控除証明額: 4万円

旧一般生命保険料控除証明額: -2万円(0円)
新一般生命保険料控除証明額: 4万円

区分が違うため、-2万円と4万円は通算しない
旧一般生命保険料控除証明額はマイナスになるため無視して、0円