退職者の賞与支払届の提出は必要か

退職者に賞与が支給される場合、分からなくなってしまうのは次の2点ではないでしょうか?

  • 社会保険料の控除はどうするのか
  • 賞与支払届はどうするのか

社会保険料の控除

社会保険料の控除について

賞与に対する社会保険料は、支給する賞与から控除(徴収)することになります。
これに対し、毎月の給与に対する社会保険料は、翌月に支払う給与にて控除することになります。

退職月に支給される賞与の社会保険料

月の途中で退職した場合、その月は社会保険料控除の対象とならず、退職月に支給される賞与から社会保険料を控除する必要はありません。
退職日が月末の場合には、社会保険料の控除が必要になります。

退職月に支給する賞与は、月末に退職する場合を除き、保険料控除の対象となりません。
年金機構

退職者の賞与支払届の提出は必要か?

社会保険の被保険者に対して賞与を支払った場合には、賞与支払届の提出が必要ですが、退職した従業員へ支払った賞与の賞与支払届の提出は不要なのでしょうか?
賞与支払届の提出は、賞与が退職日以前に支払われたものか、退職日後に支払われたものかによって異なります。

  • イ)賞与が退職日以前に支払われた場合
  • ロ)賞与が退職日後に支払われた場合

イ)退職日以前に支払われた賞与

賞与支払届

賞与支払届の提出が必要です。

賞与の社会保険料には上限があります。
年度(4月~翌年3月)の賞与の累計額を計算し、累計額が573万円(2017.4.1時点)を超える場合、超過した賞与額に対し健康保険料は徴収されません。
この賞与の「累計」は、退職後、再び就職をした後も合算されます。合算されるためには再就職先の保険者が同じである必要があります。
保険者とは、健康保険を運営している団体のことで、「けんぽ協会」「健康保険組合」などのことです。

  • 合算される:けんぽ協会 → けんぽ協会
  • 合算されない:けんぽ協会 → 健康保険組合

このように、退職者についてもその後の就職先で賞与が支給された際に、年間の賞与の累計額を合算することがあるため、保険料徴収がない場合であっても賞与支払届を提出します。

退職者以外の扱い

この取扱いは、育児休業中などで保険料徴収を免除されている者についても同じです。
育休中に賞与支払があったときは、保険料徴収がない場合であっても、賞与支払届の提出を行います。

社会保険料

社会保険料はかかりません。

ロ)退職日後に支払われた賞与の場合

賞与支払届

賞与支払届の提出は不要です。
(イ)の場合と異なり、退職者は、退職日後には被保険者ではなく、退職日後に支給された賞与は年間の累計に含めません。そのため、賞与支払届も不要となります。

社会保険料

社会保険料はかかりません。