配達業務中に配達先で犬にかまれた
- 2017.01.12
- 労災・安全衛生
犬にかまれた場合に労災になるのか
労災保険の要件を満たせば、労災扱いになる
労災保険の対象となるためには、次の2つの要件を満たす必要がある
- 業務遂行性
- 業務起因性
配達業務中に犬にかまれた場合に労災扱いになるかどうかも、この2つの要件を満たすかどうかがポイントになる。
【業務遂行性】業務で配達を行っているので、業務遂行性はある。
【業務起因性】一般的に、業務に従事している間に被災した場合は、業務起因性が認められ労災扱いになる。ただし、配達先の犬を刺激するような行為をしたりしていて犬にかまれた場合は、業務起因性を認められず労災扱いにならなくなる。
治療費等の請求
飼い犬にかまれた場合、治療費等の請求には2つの方法が考えられる
- 飼い主に請求する
- 労災保険を請求する
治療費等を飼い主に請求する
医療機関に支払った治療費の領収書を持参して、飼主に支払ってもらう。
労災保険を請求する
他の労災同様に、労災保険の請求をする。
第三者行為災害(加害者がいる扱い)となる。
【注意】加害者(飼い主)と、「示談と受け取られるような話」をしてしまうと労災保険の全部または一部が支払われなくなる可能性がある。
労災保険の給付を受けられる方が、不用意な示談を行って労災保険の給付を受けられなくなったり、すでに受け取った労災保険の給付金額を回収されることなど、思わぬ損失を被る場合があります。
(東京労働局)
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