セルズ台帳の導入の前に考えたほうが良いこと

セルズ台帳を使っていて不便を感じたこと

セルズ台帳にはいろいろな機能があって、その機能自体は便利です。
しかし、操作が不便なことが多く、細かい所に手が行き届いていないことがとても残念です。

例えば次のようなことに、不便を感じます。

  • R1C1形式に勝手に変えられて、元に戻されない
  • 作業工程(クリック数)が多く、マウス操作が苦痛
  • たくさんのEXCELブックが開かれるので容量を食う
  • EXCELベースであるため、複数人で使用すると作業ができない
  • EXCELで不具合があると、セルズも使えない
  • EXCELにアドオンが勝手に入れられる

R1C1形式に勝手に変えられて、元に戻されない

セルズ台帳を開くと、EXCELの参照方式がR1C1に勝手に変更されます。そして、セルズ台帳を閉じても元に戻してくれません。

R1C1参照方式は、セルをA列1行ではなく、1行1列と表現する方式です。セルの中の数式では、R1C1のように表現されます。アルファベットで表現されている列が数字で表されます。

普段からR1C1方式を利用している方は良いのですが、そうでない場合は、毎回毎回戻す手間が発生し面倒です。

セルズ台帳で勝手に入れられるEXCELのアドオンには、設定を戻すアドオンが入れられていますが、セルズを終了するときに戻して欲しいのが本音です。

たくさんのEXCELブックが開かれるので容量を食う

セルズ台帳は、事業所ごとのEXCELブックの集合体です。

その構成は、

  • 台帳MENUという表紙的なEXCELブック(本体)
  • 事業所ごとのEXCELブック(事業所台帳)
  • 作業のEXCELブック(取得、喪失、雇用保険の取得や雇用保険の喪失などと、作業ごとにいくつもある)

となっているようです。

作業は、台帳MENU(本体)から事業所台帳(事業所ごとのEXCELブック)に貼られたリンクから、事業所台帳を開いて作業していきます。

さらに、事業所台帳から、作業用のEXCELブックを開いて作業するものも多く、その度にEXCELブックが開かれていきます。

このためPCの容量を食うので、古いPCではインターネットブラウザなどと同時に使用すると処理が遅くなることがあります。

台帳MENU(本体)

事業所台帳

作業

作業工程(クリック数)が多く、マウス操作が疲れる

一つの作業を行うために行うクリック数が多いです。

また、一度作業をキャンセルすると、最初の画面からクリックして進めていかないといけない場合も多く、非常に手間がかかります。

某ソフトと比べて、2倍以上クリック数が増え、マウス作業が負担になりました。

EXCELベースであるため、複数人で使用すると作業ができない

事業所台帳EXCELブックは一人しか書き込みができないため、誰かが使用していると書き込みができず、入力作業や検索の作業ができなくなります。

同一の会社にたくさんの入社退社の人がいる場合、作業を分担することが出来ず非効率になります。

普通のEXCELファイルですと、同時に同一ファイルを開いた場合、最初に使用している人が閉じると後から開いていた人が書き込み可能になりますが、セルズ台帳では書き込み可能になりません。

そのため、一度メニューに戻って、再度事業所台帳を開き直して作業を行うことになります。

EXCELで不具合があると、セルズも使えない

特にEXCELのアップデートがあったときには注意が必要になります。

セルズから、「セルズ台帳が使えなくなるためEXCELをバージョンアップしないでください」という公報がなされたこともあります。

この時はセルズだけがアップデートされたExcelに対応するまで数週間、Excelをアップデートできませんでした。

EXCELにアドオンが勝手に入れられる

セルズ台帳を閉じれば消えてしまいますが、アドオンが勝手に入れられるのは気持ちが良いものではないです。

これは完全に個人の好みです。

購入前に触って確かめてみるほうが良い

セルズ台帳は試用版がありませんが、導入セミナーなどで実際に触れる機械があれば、ソフトを購入する前に触って確かめてみた方が良いです。

いろいろな機能は便利ですが、普段の使用感は非常に大切です。

労務ソフトはセルズ台帳以外にもたくさん出ています。いろいろ試してから導入するのがおすすめです。

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